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撮影:Studio MacCa
西陣 藤田(藤田家住宅)
京都市上京区
住宅・宿泊施設・サロンスペース
所有者:個人
実施年:2017-2019年
・建物の活用企画
・設計
・施工監理
・家具提案
藤田家住宅は、応仁の乱で西軍を率いた山名宗全の邸宅跡に、明治期から昭和初期に建てられた町家。西陣の帯屋の住宅として建てられ、明治期築の東棟と昭和10年に増築された西棟、庭、土蔵、茶室からなり、東棟および西棟は、国の登録有形文化財に指定されています。
この大規模な文化財建造物を、個人で維持していくにはあまりに負担が大きく、「京町家の保全と後世への継承を通じて、京都の文化を発信していくために、少しでも維持管理費を確保できる活用をしたい」との依頼でした。
これらの建物すべてを収益事業に活用しようとすると、その規模が大きすぎて日々の清掃管理等に手間がかかりすぎること、また面積が大きくなると、法律によって建物の魅力を失ってしまうような建築基準が適用されることなどから、東棟の一部のみを、一棟貸しの宿泊施設として活用することとしました。
建物は、数寄屋や書院造の座敷など、建築当初からの上質な造りが美しく残されていたため、傷んだ部材の入替えや壁の塗替えなどが必要な箇所だけ修繕を施し、ほとんどの空間はそのままとしました。
宿泊施設とする東棟のミセノマと水回り、そして東棟2階住居部分については、現代の生活スタイルや衛生面に配慮し、大きく改修を施しました。
>>文化財保護のための資金調達ハンドブック(文化庁)
※冊子ページ48-49に事例として掲載されています
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